【第3回セミナー(ベンチャーキャピタリストが21世紀の日本経済を展望する)を開催しました。】

過去に行われたセミナー・交流会のご案内です。

【第3回セミナー(ベンチャーキャピタリストが21世紀の日本経済を展望する)を開催しました。】

2014年2月23日(日)東京ガーデンパレスにおいて、経営学部校友会2013年度経営学振興第3回セミナーが開催されました。今回は著名なベンチャーキャピタリスト村口和孝氏をお招きして、「ベンチャーキャピタリストが21世紀の日本経済を展望する~東京オリンピックを見据えて~」と題するお話しでした。

57人の参加があり、大変興味深く元気が出る内容で、大盛況のうちに終えました。質疑も盛り上がり、「どんな人に投資するか」という質問に対しては、「『正直』『まじめ』な人に投資する」という返答でした。村口氏には続く懇親会にもお付き合い頂きました。

以下当日のお話しの概要をご紹介いたします。

未来を信じ、未来に生きる
日本の 世界の 新しい時代を創造しましょう」。「自らの人生を切り開きましょう」。立命館大学名誉総長末川博先生の「未来を信じ、未来に生きる」という言葉、これが成功への道です。2020年東京オリンピックまでに人生をかけて、組織を超えて「勝つ回収」(勝海舟の洒落)で行きます。

貴方は、東京オリンピックの日、どうしていますか?その日、東京は、日本は、世界は、どう変わっていますか?大きく変わっているでしょうね。

では、それは誰が変えるのですか?皆さんが変えるのです。いかに現実社会の中で未来を発見し、準備をするために、立ち上げ資本を集め、(有意義な)試行錯誤する。我々が事業フロンティアをプロデュースする。失敗した暁に、成功するのです。そこから未来に生きるための知恵を得るのです。いくら立派な社会貢献活動も事業化出来なければ歴史社会的に多くの人に行き渡りません。それでは普及条件を満たしていないのです。自己満足の活動なのです。

商売を一生懸命して経営的に軌道に乗せないといけません。自己満足ではだめです。経営的に軌道に乗せてこそ人類の未来に貢献できるのです。でも、未来への対応はどうしたらよいのでしょう?想定外の時代の変化が起こります。想定外の突発事象が起こります。どんな事態にも、対応できるようにしなければなりません。

そのために、日本のベンチャーキャピタリスト(立ち上げ事業のプロデューサー)として活動始動しました。でも、私(村口和孝)は、徳島出身の全くの田舎者です、慶応に2浪して入りました。こんな人間が考えていることなのです。ベンチャーキャピタリストとは無限責任組合員です。学生時代、アメリカのど田舎シリコンバレーに行き、なぜ同世代の人間が成功するのだろうと思い、ベンチャーキャピタリストになろうと決意しました。

*無限責任組合員とは、投資事業有限責任組合(投資事業のみを目的とし、投資事業有限責任組合契約に関する法律に基づく契約によって成立する、無限責任組合員および有限責任組合員から成る組合)における業務執行組合員。

無限責任組合員は、組合の債務について、出資額にとどまらず(無限責任)、弁済の義務を負う。GPGeneral Partner)ともいう。

ビジネスの構造

ビジネスの構造はシンプルです。「資本の投入⇒原価→価格→価値⇒資本の再生産」。これです。協業により、商品・サービスを生み出し、ある価格で販売し、顧客に価値を共感してもらうのです。この中で価値が最も重要です。しかも3つが整って初めてビジネスになるのです。社会貢献活動というのも、結局これをやるのです。

ゼロからの立ち上げには、ポイント、次元が4つあります。「起業家→資本組織と会社設立→事業立ち上げ→事業組織」。この順です。成功はどうすればよいのか。それは、

①起業家の人生観、つまり忍耐力、構想力、人生観です。

②会社の運営、まず定款を作ります。資本・財務・定款・資本集めです

③次に事業活動であり、これは顧客・組織価値、何を選んでどう組み立てるかです。

④次は組織運営です。計画統制・PDCAサイクルを回すことです。

これらすべてに平均点をとることです。

ベンチャーキャピタルの仕事
私企業経営は、まずは、事業を立ち上げ、これが顧客に受け入れられなければなりません。軌道に乗れば、公企業化、すなわち、株式公開し、監査を受け、開示するようになります。ベンチャーキャピタルは、このような起業をサポートします。

私は、日本テクノロジーベンチャーパートナーズ投資事業有限責任組合(NTVP)の無限責任組合員(ジェネラルパートナー)です。長期運用を最適化する継続案件を抱えています。

失敗は過程であり成功のヒントの宝庫なのです。キャズム前から関わり、キャズム以降も関わって、会社を構築します。

*キャズム理論とは、ハイテク商品が初期市場で成功してメインストリーム市場で再び成功するまでの間に、さまざまな制約条件に負けて、溝(キャズム)に落ちたままに消えていくという警告とともに、そのキャズムを乗り越えていくにはどのようなマーケティングアプローチが必要かということを示した理論。

起業家の悩み、投資家・VCも支援の悩みがあります。リスクじゃなく、失敗でもなく、試行錯誤です。失敗はおそれても試行錯誤をおそれてはいけません。

キャピタリスト村口の実績です。「DeNA」「アインファーマシーズ」「ブロッコリー」「ジャパンケアサービス」「ウォーターダイレクト」等々の実績があります。幾多の最先端ベンチャーを創業から上場へ至らせました。「ジャパンケーブルキャスト」やドア製品の「日本フネン」はいまや上場を予定するところまで来ています。「ウォーターダイレクト」「DeNA」「インフォテリア」等々は上場にこぎ着けましたが、「エイケア・システムズ」はロンドンの上場企業に売却しました。

ベンチャーキャピタルは試行錯誤の連続で、先行投資です。新たな模索は、誰が担うか、です。1500兆円の国民金融資産があるのです。ここにベンチャーキャピタルの出番があるのです。

「PTP」「アクティブ・ケア」「デンタス」等々、まだまだ控えています。時代は大きく変わってきています。幅広い多様なジャンルで、投資関与経験を積んでいます。ソフトウェア・アプリ、半導体関連、ハードウェア・システム、バイオ、放送通信、医療介護、生活、趣味、製造業、サービス、建設、不動産、いろんな分野があります。

「アインファーマシーズ」にせよ、「ジャパンケア・サービス」の時でも、我々の活動の特徴は、次の7つです。

1.5年以上、時代を先取りする。

2.才能があると見れば、荒削りでも、草創期から取り組む。

3.組織の壁を超える。

4.愚直を旨とする。

5.新しい時代に、歴史的にインパクトのある商品サービスを目指す。

6.10年長期で曲がらず、忍耐力がある。悪いことをしている人はだめです。

7.株式上場と投資回収の作業は、実務的にちゃんと仕上げる。

最近ようやくIPO市場の本格的回復がみられます。ファンドが立ち上がってきました。日本の有力キャピタリストも活動しています。日本の金融資本はあふれています。

森にたとえると
ベンチャーキャピタリストがここで何をしているかといえば、「種から、花を咲かせよう!」としています。何気ない、毎日の森の景色に見えますが、最初にあなたは「『種』から生まれた!」のです。種すなわち自分です。だから、大事にして行かざるを得ないのです。次に、根を張ろうとします。

なかでも、志が、芽が大切です。そして、どんな枝ぶりにするか、という順になるのです。では、何のための花ですか?それは、ミツバチ(消費者)のためです。そのために、茎を伸ばし、葉をつけようとします。葉をつけるとは、幹部、従業員、取引先、と、どういう関係を作るか、ということです。それから試行錯誤をしっかりやらなければならないのです。活動機会の光を得て、光合成します。歴史・社会の中で、今を、どう生きていくか?ということです。宇宙の歴史でも、ビッグバンから始まり、太陽と地球ができ、生物、植物が生まれ、動物、人が出てきて、森の競争を知り、互恵環境を知るのです。

「どんな人」「どんな企業」になるかです。第一候補、それは、必死のプロジェクト1です。第2候補……そして、第6候補にたどり着いて見えてきたのですが、問題が生じてきます。葉は落ち、茎は枯れ、養分が欠乏し、虫に食われるということになります。

花を咲かせましょう
ミツバチ同志のコミュニケーションが大切です。そして、それに耐える立派な花に育てる必要があります。そして、やっと受粉し、利益という果実を手に入れるのです。絶対、結果出すことが必要です。また、幸せがあると信じなければなりません。それで次の人生創造の種が生めるのです。新たなチャンスを生む種ができます。忍耐強く結果を出すのです。たとえば、ホテル、病院等々はいろんな商売から成り立っています。

未来への対応は?
未来への対応はどうすればよいのでしょう?想定外の時代の変化が起こるでしょう。しかしこれはまた、チャンスでもあります。想定外の突発事象が起こるでしょう。でも、どんな事態にも対応しなければなりません。それがベンチャーキャピタリストの仕事です。

短期の変化には銀行が、長期の変化には証券が、突発の激甚変化にはリーダーが必要です。でも、超長期の変化には、ベンチャーキャピタルが必要なのです。

《編集後記》
聴衆はみんな刺激を受けました。勇気を貰いました。村口氏の著書『私は、こんな人になら、金を出す!』講談社+α新書、を紹介しておきます。

さらに村口氏のベンチャーキャピタルNTVPのサイトを紹介します。

http://www.ntvp.com/about_capitalist.html

(松村)

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